JTB旅物語 S980-66 (2001.6.25〜6.30) 「神秘の都アンコールワットと カンボジャの旅 総括:
美しきスコータイ・アユタヤ6日間の旅」 東南アジア,この時期は雨期である。 高温多湿とくれば相当な覚悟はしていた積もりであるが、 まるでサウナに入った様に額から汗が流れ落ちる。 拭うハンカチも絞れば汗がしたたり垂れるほど・・ だから食事時のビールが一層美味しい! タイは見る所が多く、物価は安く食べ物も少し辛いが違和感がなくお勧め。 カンボジャはタイに比べ物価は3倍〜5倍くらい高い。土産物を買うならタイ。 タイのエメラルド寺院やスコータイの遺跡、 カンボジャのアンコールワットやアンコール・トムなどは素晴らしい。 なかなかに見応えがある。 カンボジャ
アンコール・トムの仏顔
アンコール朝の最盛期に建てられた巨大な都城
アンコール・トム。その中心に建つ寺院バイヨンの石塔に
微笑む173の観世音菩薩。
アンコール・ワット全景
「アジアの至宝」と呼ばれ。アンコール遺跡群
の中で最大の建造物。1143年頃に完成。
完成までに30年も掛かる。
カンボジャはポルポトの内戦で300万人と言う沢山の犠牲者が出て世界中から批判を 受け、未だに地雷撤去も完全に終わってなく、ボランティア活動で細々と続けられている。 悲惨なイメージが残っている。一方アンコール・ワットは世界遺産に登録され、幻想的な 美しさがあり、沢山の旅行者によく知られている。 今回、この旅行のきっかけになったのは、北京映画の「花様年華」のシーンに出てきた アンコールワットの月光に照らされた姿がとても印象的であったからである。 最初の訪問地のタイは、日本から近く、時差も僅か2Hr、何より物価が安く、食事も 多少辛口ではあるが美味しく、観光スポットも多く、ホテルは清潔で・・・と、とても 印象がよかった。観光お勧めの地といえよう。 カンボジャに入国時、機上から見るシェムリアップの町は、水浸しの様相で唖然とした。 不思議な事ではなく、この時期は雨期で毎日凄い雨が降るため、路上も水が氾濫している 状況である。今年は雨が降る時期が少し早いと言っていたが、こんな年は豊作だそうだ。 2毛作から3毛作である。米は取れても安いので生活は苦しいと言っていた。 タイよりも生活レベルはかなり低そうだ。土建屋が一日働いて僅か1US$、月に30-50$ だそうだ。日本語旅行ガイドはまだ数が少なく月に100$貰っている。現在観光客としては NO.1は日本人、NO.2は中国人、韓国人・・で日本人は毎日700人程度ビザの申請がある と言っていた。大きな観光収入源となっている。 カンボジャの通貨はリエル(KHR=0.032円)であるが、殆ど使われてなく、観光客はUS$ か日本円が主流である。従って最低単位が1$(\125)、タイはバーツ(1THB=3円)なので 物価はタイに比べ数倍高くなる。例えば絵はがき一枚カンボジャでは1$、タイでは10THBで 価格差は4倍になる。土産物屋に入ればいきなり300US$-400US$の物を薦めて来る。タイ では2000THB-3000THBくらいだから、買い物するならタイが断然お得である。 何故カンボジャがUS$主流になったのだろうか・・政治不信、経済不安から現地通貨より 確実なUS$ということか・・。タイのガイドさんが言っていたがカンボジャの通貨は汚くて 使い道がないので貰わないように・・と。嫌われているのである。エジプトの紙幣も薄汚れ ていて財布に入れるのも躊躇する位であるが、似た様なものかも・・。 観光場所に行くと地雷で足を飛ばされた子供達が物乞いをしている。可哀想に思うが 「一人だけにお情けを掛けるなら、やらない方がよい」という話を思いだした。彼等は犠牲者 なのに・・、ガイドさんも自分が1歳の時に両親をポルポトに殺されたと言っていた。 みんなそれぞれに深い傷を背負って生きている。 アンコール・トムの石塔の観世音菩薩の仏顔は凄い!穏やかに微笑んでいる。173の 顔があるそうだがよくこんな石を積み上げたものだと思う。一枚岩に彫刻するのだはなく 幅60-70Cm高さ30-40Cmのブロックを積み上げて顔にしている。頭の上には蓮の花が形作ら れていたそうだが、それは殆ど落ち崩れていて見ることはできない。 アンコール・トムやアンコール・ワットの回廊に描かれた浮き彫りも凄い。その時代の様子、 戦争に行く姿や戦い、生活の場面など、また天国と地獄の姿など克明に描かれている。 浮かし彫りの技術も大したものだ。 タ・プロームのガジュマルの気根には不気味さを憶える。あの大きな気根で建物を押さえ 付けて立ちはだかる姿は凄い!生き物を感じるくらいである。鳥が運んで来た一つの種が 芽生え熱帯特有の高温多湿の環境の中で何百年もの間に成長して来たのであろう。凄い!と 思わずため息が出た。
旅程&印象に残った・・・見どころスナップ
JTB旅物語 旅程マップ ( 写真左 )
成田→バンコク(エメラルド寺院/涅槃寺/ワットヤイチャイモンコン/旧日本人街)→スコータイ(ワット・シーチュム/ワット・マタハート/シーサチャナライ遺跡公園)→カンボジャ・シェムリアップ(南大門/象のテラス/バイヨン寺院/アンコール保存センター/タ・プローム/アンコール・ワット)→バンコク経由→成田。
カンボジャの古典舞踏 ( 写真左 )
夕食を取りながら踊りを鑑賞。華やかな衣装に身を纏い、スローテンポで手指をくねらせて踊る様は幻想的で美しい。テンポが遅いので少し長くなると飽きて来る。テンポの速い農民・土地の風俗踊りと交互に演じていた。楽器も管楽器であろうか単調なリズムであった。それにしてもしなやかな手指の動きは素晴らしい。。
アンクルトム南大門 ( 写真右 )
バイヨンに続く四つの門の南に位置する門。門の上部には四面を向いた仏顔が、門の下部には三つ頭の象があしらわれている。苔や木がおい茂って時代の推移を思わせる。
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南大門前の阿修羅像 ( 写真右 )
南大門の両脇に像が並んでいる。東側には阿修羅像。阿修羅は、インド神話における悪神、目を見開いて厳しい顔つきをしている。西側には54体のヒンズウー教の神々の像が並ぶ。こちらは神の像で穏やかな顔をしている。
バイオン寺院の浮き彫り ( 写真左 )
バイオンの第1回廊は、東西160m,南北140m.高さ10m,天井は崩れ落ち、柱と壁のみが残る。壁一面には戦闘の模様や庶民の生活を描いた浮かし彫りが施されている。実によく描かれているのに感心した。
バイオンの仏顔 ( 写真左 )
アンコール・トムの中心、バイヨンに林立する四面仏顔塔。目や口元の表情から「バイヨンの微笑」と呼ばれる四面仏顔を持つ塔は、アンコールの遺跡群の中でも、この時代のものにしか見られない。54の塔に173の仏顔が刻まれている。一つ一つの石ブロックを積み上げて顔を造っていることに驚く。
タ・プロームの気根 ( 写真左 )
あえて、発見された時のままに放置されているタ・プロームの遺跡の上には、カジュマルの巨木が気根を張り巡らし、石組みを少しずつ破壊している。
タ・プロームは1186年に建立の仏教寺院。
出来た寺院の上に鳥が種を運び、芽生えて育ちにそだった感じ。この根の勢いは凄く、生き物が這い回っているようで不気味な感じすらする。
アンコールワットの浮し彫り ( 写真右 )
アンコール・ワットの第一回廊。一辺が約200mあり、壁面には、ヒンズー教の天地創造神話「乳海攪拌」や死後の世界観を表す「天国と地獄」、古代インドの大叙事詩「ラマーヤナ」をモチーフにした浮かし彫りで埋め尽くされている。見応えがある。
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:旅程:
月日
曜
泊
観光ルート・内容
所感 / 雑感
6/25 1 月
機中 〜バンコク
広島発9:05(JAL172)-
羽田10:25
羽田11:50(リムジン)-成田12:50
16:00 第2ターミナル団体集合 成田発18:30(JL-707) 〜バンコク着22:45 いよいよ出発の日。東南アジアは 出発が夕刻なので集合時間には楽だ。 当日早めに集合の要請あり。添乗員 の田中悠子さんが待機。来た順に 手続き開始。総勢12名のツアーだ。 男性は3名のみで圧倒的に女性上位。 4名のグループがいた。バンコクまでは 直行で約6時間弱かかる。 日本との時差は2時間だ。ホテルに 着いたのは23時過ぎ、暑そうだ! 長い一日であった。 6/26 2火
バンコク
ホテル発 8:10 バンコクク市内観光 エメラルド寺院 /王宮/涅槃寺 /ワットアルン/ショッピング 午後アユタヤ遺跡観光 ワット・ヤイ・チャイモンコン /ワット・ プラスリ・サンペット/ウイハーン・ プラモンコン/旧日本人街 バスで市内観光。最初のエメラ ルド寺院は黄金の輝きに度肝を抜かれた。 カラフルで東洋的な寺院の建物が美しい。 王宮も和洋折衷の豪華な建物だ。 涅槃寺は改装中で足場の中を腰をかが めて歩く。黄金の涅槃だ。「スリに 注意!」と日本語の張り紙がして あった。日本人の被害が多いのか? 見物中に現行犯逮捕の一幕があった。 チャオプラヤ川を挟んでワットアルン の塔が美しい。昼食はバイキング。 タイ風ラーメンが結構美味しかった。 それとビールが日本のものに比べ切れ がよい様に感じた。強行軍で暑い中汗が 流れ落ちる!本殿は必ず靴を脱いで中に 入るのにはまいった。靴を脱いだり、 履いたり・・アユタヤの遺跡は崩れたまま。 夕方の強いスコールで照明装置が故障し ライトアップが見られなかったのは残念だった。 夕食のタイ風しゃぶしゃぶは美味しかった。 市内を走っている車は殆ど日本車。トヨタが 圧倒的に多い。本田は高級車とのこと。 マツダ車は意外に少なかった。 6/27 3水
スコータイ
ホテル発 7:30 空港着 8:30 9:30発スコータイへ ホテルチェックイン 11:20 昼食後 ホテル発 13:10 スコータイ遺跡観光 ワット・シー・チュム/ワット・マタハート ホテル帰着 15:10 ロビー集合夕食会へ 19:00 今日はスコータイへ移動のため朝が早い。 6時モーニングコール。朝食はバイキング だが品数は豊富で良い。日本人の若い女性 が意外と多い。我がツアーは年配さんばかりだ! スコータイの空港は花が一杯!美しく手入れが してあった。今年は雨期が少し早めとの こと。雨が早い年は豊作。3毛作だ。 ホテルまでの沿線はバナナの木でいっぱい。 一年中収穫できるそうだ。 世界遺産に登録されているだけあって 遺跡は広い林の中にあってよく手入れが されている。この時期緑が凄く美しい。 静かでゆっくり遺跡を歩いていると 気分が落ち着く。 昼食のバイキングで食べたパパイヤのサラダ はいろんなものを目の前でミックスして作って くれたがとても美味であった。 6/28 4木
シェムリ
アップ
モーニングコール 6:30 ホテル発 8:00 シーサチャライナ遺跡見学 昼食はタイ料理 後 スコータイ空港着 12:00 スコータイ発13:00 バンコク着 14:00 バンコク発 15:00 シェムリアップ着 16:00 ホテル着 16:30 19-20:00 夕食& カンボジャ舞踏鑑賞 ホテル帰着 20:30 今日はカンボジャへ移動する。 その前にスコータイの遺跡を一つ回る。 いよいよ期待のカンボジャへ向かう。 機上からみるシェムリアップは水浸しの感じ。 雨期で多量の雨で道路の上まで氾濫して いる。明日のアンコールワットは大丈夫 だろうか・・と心配。 到着後雨の中をアンコールワットの周辺をバスで 周回する。かなり崩れ掛けているようだ。 夕食はカンボジャの古典舞踏をみながら 取ることになる。 テーブルから離れたステージの上で 幻想的な古典舞踏がみられた。美女の しなやかな手の動きを演じた踊りと農民 の踊りを取り混ぜて5−6品の鑑賞。 美女の踊りはテンポがゆっくりとしなやか で美しい。感動的である。 6/29 5金
機中
起床 3:30 モーニングコール 4:30 ホテル発 5:00 日の出のアンコールワット見物 ホテル帰着朝食 6:00 ホテル発 8:00 アンコール・トム/タ・プローム 昼食 アンコール保存センター ホテル帰着 13:30 荷物出し ホテル発 14:00 アンコールワット見物 シェムリアップ空港発 19:30 バンコク着 20:20 バンコク発 22:30 (JAL718) 今日はいよいよ日本へ帰国の日。 その前に期待のカンボジャの遺跡見物が ある。アンコールワットの日の出を見る ため早朝暗い中5時にホテルを出発。 バスで5分。同じ様に早出の観光客がいっぱい。 しかし待てど期待の日の出は見られず残念。 ホテルに帰り朝食。今日も暑い日になり そうだ。昨日の雨が嘘のように快晴! アンコール・トムのバイヨン寺院の仏顔は凄い。 173の顔があるそうだ。穏やかに微笑んでいる。 暑い!暑い!中を数キロ歩く。汗でTシャツが ビショビショだ。タ・プロームも凄い! ガジュマルの気根で建物を飲み込んでいる様に 見える。生き物のような根が回っている。 アンコールワットも凄い。回廊の浮かし彫り は見事。中央祭壇への急階段は48度の傾斜 とか・・。登りは良いが下りるのが怖いくらい。 いろいろ見る所は多い。 6/30 6土
成田
成田空港着 06:20 通関後解散 成田発 9:30- 羽田着 10:50 羽田発 13:45(JAL173)- 広島着 15:00 16;00 無事帰宅 成田は予定通りに到着。 入国審査もスムーズに行く。荷物も何とか 出て来て一安心。やっと帰って来た感じ になる。帰りの宅配を頼む。 次の羽田行きリムジンに乗り70分で到着。 羽田で時間があるので食事をする。 日本そばと生ビールの美味しいこと。日本 に帰って来たと感じる。 後は予定通り広島へ。家に着いたのは 16時・・・ 長い一日であった。
前回の訪問国 東ドイツへどうぞ!
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