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リトアニアの旅 編
JTB旅物語 E852 (2000.5.15〜5.24)
「バルト三国とロシア二都10日間の旅」
今回はJTB初めての新設コースであり、我々が最初のツアー客であった。
ロシアになってから初めてであるがソ連の時代に色々の風評は耳にしていた。
その期待と不安を持って参加した・・・。
また、リトアニア、ラトビア、エストニアと言ういわゆるバルト三国など
名前は聞いたことがあってもどんな国であるか興味もあった。
結論はロシアにはまだまだ不安な要素があるが、逆に後者のバルト三国は
期待以上に素晴らしい国であったと感じた・・
リトアニア
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トラカイ城
湖上に浮かぶお伽の城
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ピュリニス大聖堂
街中の通りから美しい建物
が見られる。
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リトアニアの旅 総括:
リトアニアは1991年ソ連から独立した。9年前である。リトアニアの首都ビリュニスと
カウナスに滞在した。いずれの街も美しくていいところである。モスクワからは時差2時間、
飛行機で2時間半で着く。人なつっこく陽気な国民であり、若い女性に美人が多いのに
驚く。ガイドブックにはつらつとした笑顔の写真が飾ってあるが全くその通り・・・。
森と湖が多く風景も美しい。その上物価も安く予期した以上に素晴らしい国であった。
今回の旅行では最も南に位置しており暖かい、気候と言い国民性といいロシア/モス
クワと対象的な国である。
ヴィリュニスの聖ペトロ&パウロ教会は17世紀バロックを代表する建築物であり内装に30年もの
時間が掛けられたと言う細かな装飾と2000以上の彫刻は素晴らしい。
ヴィリュニスからバスで約40分走った郊外にトラカイ城がある。「森と湖に囲まれた中世
の古城・・」と言われている赤レンガの古城が水面に映える、ほんとに美しい風景。
まるでお伽話の中に出てくる美しいお城とでも言うか思わず立ち止まって綺麗!と唸る
くらいである。内部は現在歴史博物館として使われ6000点以上の資料が集められて
いる。此処でも子供達の屋外授業の集団に出会った。みんな可愛い顔をしてにっこりと
挨拶してくる。
リトアニアは琥珀の名産地で各国に輸出している。松や植物の樹脂が長い年月の間に
化石となり、金色と茶色が混じった神秘的な光を放つ。中には虫を飲み込んだ珍しい物
も見られる。琥珀博物館を見学したがほんとに綺麗な琥珀が展示されていた。記念の
お土産に一つ買った。
この時期は緑の芝生の中に小さな黄色い花が咲いている。遠くからみれば黄色い絨毯を
敷きつめた様でとても美しい。タンポポの花である。やがて白い胞子が空を飛び次々に増
えて行く。またマロニエの白い花も今を盛りと咲いている。街の中が花で美しい。
リトアニアで忘れてはいけないのが、第2次世界大戦の時ナチスに追われたユダヤ人が
ポーランドからリトアニアに逃れて来て彼らに日本通過のヴィザを発給し6000人を
救ったと言われる杉原千畝氏の偉業である。彼の功績はリトアニアと日本を結ぶ絆となっ
て今も生きている。当時の日本領事館跡をみることが出来た。現在は当時の隣人であった
イエドヴィガさん(79才)が住んでいる。近々政府が出資して記念館を作ると聞いた。
バスでラトビアに向けて走り、国境近くに「十字架の丘」がある。無数の十字架で小山
が出来ている。19世紀ロシアによって数千人のリトアニア人が殺された。彼らを忘れない
ためにその家族が十字架を立てたのが始まり。ソ連はこれを破壊しようとしたが却って
逆効果となりそのまま黙視。「十字架の丘」と呼ばれ、今では世界各地からキリスト教徒が訪れ
新たな十字架を立てて行く。1993年にはローマ法王パウロ2世も此処を訪れたとか。
ラトビアの国境近くで我々のバスが止められた。国境に着いたかと思ったが、実は交通
検問でスピード違反を取り締まっていた。お気の毒にも運転手は捕まり調書を取られた。
郊外の直線路で障害物はなく快調に走っていたが、警官はスピードガンで測定していた。
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JTB旅物語 旅程マップ ( 写真左 )
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成田→モスクワ(聖ワシリー寺院/赤の広場/ヴァラビョーヴィの丘/ボデヴィッチ修道院)→ビリュニス(聖ペテロ・パウロ教会/大聖堂/トラカイ城)→カウナス(カウナス城/旧日本領事館跡/十字架の丘)→リガ(ドム大聖堂/聖ペテロ教会/ラトビア歴史博物館/中世住宅三兄弟)→タリン(大聖堂/旧市街地展望台)→St.ペテルブルグ(血の教会/宮殿広場/巡洋艦オーロラ/エルミタージュ美術館)→モスクワ経由→成田。
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ビリュニスのホテル ( 写真左 )
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リトアニアの首都ビリュニスのホテルの庭。郊外にあり広い敷地の中に美しい庭があった。朝早く眼が覚めたので庭を散歩をした。 白樺の木の下に木製のベンチが用意されていて座って周囲の景色を見ながら話をした。池の縁に白や黄色、赤色の小さな花が一杯咲いており美しかった。静かで朝の爽やかな空気を吸いながら歩くのはとても気持ちのいいものだ。
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聖ペテロ・パウロ寺院 ( 写真右 )
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建物は1668年から7年かけて造られたが内装にはその後30年掛けて仕上げられた。中に入った途端素晴らしい彫刻の数々にに圧倒される。2000以上の漆喰彫刻には一つとして同じ物がないといわれている。製作にはイタリアから招かれた彫刻家たちがあたり、数百人もの地元の職人が手助けしたと言われる。
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大聖堂 ( 写真右 )
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ネオ・クラシカル様式の巨大な聖堂。リトアニア初代大公ミンダウガスが1251年に建立した。現在の建物は18世紀後半に再建された物。地下には16世紀に在位した国王と王妃の棺が安置されている。画像はケディミナス大公の像。
大聖堂のすぐ手前にある鐘楼は高さ53m、基礎の部分は13世紀の城壁の一部で、ビリュニスで最も古い建物の一つである。
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聖アンナ教会 ( 写真左 )
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16世紀後半に建てられた教会。ビリュニスにあるゴシック様式の建築の傑作中の一つ。 正面から見ると塔が3本あるのが特徴。建設には33種類の違った形の煉瓦が使われており、ヨーロッパでは他に類を見ない。
1812年ナポレオンがビリュニスに入った時、この教会を見て「我が手に収めてフランスに持ち帰りたい」と語ったのは有名な話。
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トラカイ城 ( 写真左 )
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ビリュニスから25km郊外のトラカイにある城。城は湖の島の上にポッカリと浮かんで見える。森と湖からなるリトアニア有数の観光地。おとぎ話に出てくるお城の様にとても美しい。此処でも小学生の団体と出会ったがみんなニコニコとして挨拶をする。
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トラカイ城を背景 ( 写真左 )
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島には橋を渡って行く。堀の跡に架かる跳ね橋や、壁の中の細い螺旋階段、銃眼などをみると、戦のために造られたことが分かる。現在は城壁、本丸ともに博物館として使われ、6000点以上もの資料が集められている。熱心なガイドさんが一つ一つ丁寧に時間を掛けて説明するのには草臥れた。
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カウナス城 ( 写真右 )
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カウナスはビリュニスに次ぐリトアニア第2の都市。ポーランドに占領されたビリュニスに代わって首都だった時期もある。カウナス城はネリス川に面した土手にある古城の跡。13世紀に建てられた城砦で、城を取り囲んでいた壁は厚さ2m、高さ13mもあった。元は4つあった塔も今はネリス川の氾濫で流された。今残っているのは修復された塔と城壁の一部のみ。
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リトアニアの子供達 ( 写真右 )
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我々が訪れる観光地には必ずと言ってよいほど小学生の集団と出くわす。屋外授業の一つと思われるがこれ程子供達と会うのは珍しい。みんなニコニコして人なつっこく挨拶してくる。可愛いものだ。
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ビリュニス市街地 ( 写真左 )
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ビリュニスの旧市街地にはタリンやリーガの様な判然とした境界はない。旧市街には裏道と呼ぶに相応しい細く曲がりくねった石畳の道がある。そこに軒を並べる家々はカラフルな色で塗られ、カソリックの町らしい柔らかな曲線が続いている。
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夜明けの門 ( 写真右 )
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ビリュニスの市街を取り囲んでいた城壁には10の門があった。夜明けの門は現在残っている唯一の門である。16世紀のルネッサンス様式で造られその後何度も改修された。2階は小さな礼拝所になっている。ここにある聖母のイコンは奇跡を起こす力があると今も信じられている。
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杉原千畝の像 ( 写真右 )
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第2次世界大戦中多くのユダヤ人の命を救って「日本のシンドラー」と呼ばれた、リトアニアの日本領事だった外交官、故杉原千畝さんの記念碑。ユダヤ人難民がナチスの迫害から逃れるためにはシベリア・日本経由で脱出するしかなく、それには日本のビザが必要だった。杉原は独断でビザを発給し、6000人のユダヤ人が命を救われた。
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十字架の丘 ( 写真右 )
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ラトビアとの国境に通じる幹線沿いに突然小高い十字架の丘が現れる。丘とその周辺は無数の十字架やロザリオで埋め尽くされている。19世紀ロシアによって数千のリトアニア人が流刑にあった。彼らを忘れないよう家族がこの丘に十字架を建てた。ソビエト当局はこれらを破壊しようとしたが果たせなかった。この丘に今では世界各地からキリスト教徒が訪れ新たな十字架を立てていく。1993年にはローマ法王ヨハネ・パウロ2世も此処を訪れた。
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その他今回の旅行の幾つかのスナップを紹介します。
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ビリュニスホテル中庭
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聖ペテロパウロ教会
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教会内部
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リトアニアの子供達
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大聖堂
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市街地
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ビリュニス大学構内
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聖アンナ教会
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ビリュニス
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リトアニア・トラカイ城
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トラカイ城内部
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トラカイ城
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旧日本領事館跡
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リトアニアの若い娘
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