ユーラシア旅行社 BM09(2006.10.27〜11.04) [拡大] 「不思議の島マダガスカル楽園紀行 9日間の旅」 マダガスカルへ行ってきました。エッ何処へ?! 聞いたことはあるが、何処に位置して、どんな国か説明 出来る人はそう多くない。旅行地としてはまだマイナーなところだ! しかし、胴太で枝が先端についた変な格好のバオバブの木や 何時かテレビのコマーシャルで見た横飛びのサルさん・・などは 記憶に残っているだろう・・ 不思議な島!これがマダガスカルだ! 日本からの直行便はない!我々は成田からバンコクで乗り換えて 約15Hrでやっと着いた。小さな国、小さな島と思いそうだが・・ 何と日本の1.6倍の広さを持つ、世界で4番目の大きな島なのだ。 アフリカ・モザンピークの沖合い400Km離れたインド洋に浮く島だが、 アフリカやインドとは全く異なる動・植物や文化。 アフリカ、アジア、ヨーロッパの文化が融合する不思議な島。 やはり行ってみないと分からない・・。 今回もまた新しい発見、新しい感動があった。・・! やはり旅は楽しい! Antananarivo・Morondava・Berenty・Fort Dauphin・Perinet 夕日とバオバブ 美しいこの情景! 力強いバオバブの生命力・・ マダガスカルの大地に見る不思議な光景・・ バオバブの並木道 世界に8種類のバオバブの木 マダガスカルにはその6種類がある。 後はオーストラリアとアフリカに各1種・・ 横飛びサルのベローシファカ! テレビコマーシャルでお馴染み・・ ピョンピョン飛んでいく・・ ダンスを踊っているようで面白い・・! 緑色のパンサーカメレオン・・世界の6割の種類が生息![拡大] 今がジャカランタの最盛期!この美しい風景![拡大] 美しいインド洋!真っ青な海・・[拡大] *不思議の島 マダガスカルの旅・総括スライド 144枚/5分 時間のない方は40枚毎に 分割@ フォートドーファンへ・他 編 * 分割A ベレンティ保護区へ・他 編 * 分割B モロンダヴァへ 編 *分割C ベタニア・ペリネ保護区へ・他 編 * マダガスカルの旅 総括: 不思議の島!マダガスカルへ行ってきました。アフリカのモザンピークの東方海上インド洋に浮かぶ島 と言えば位置が理解できよう。名前は聞いたことがあるが実際のことはまだまだ情報が少なく語れる人は少 ない。WEB上で夕日に映えるバオバブの写真を見て初めて此処は何処だろうか?凄く神秘的な美しさに心引か れる人は多いだろう・・私もその一人だが! WEBで遭遇しなかったらこのマダガスカル行きは実現しなかっ ただろう。マダガスカルについて調べ始めてみると色々と不思議な島と言うか国であることに引き付けられた。 マダガスカルだけに生息する珍しいサルの原種。世界に生存するカメレオンの種類の60%が生息する・・ 「鬼に金棒の木」なんて面白い名前の植物。6種類のバオバブの木などなどアフリカに近くても全く異なる 動物・植物や文化などまさしく不思議な島であった。 マダガスカルへは日本からの直行便はない。東南アジアかヨーロッパから乗り換えて行く。今回はタイ のバンコクでAir Madagascar に乗り換えておよそ15時間(成田〜バンコク:6.5Hr バンコク〜マダガスカ ル:8.5Hr)で首都のアンタナナリヴォに着く。マダガスカル共和国全人口:1,700万人 全面積は日本の約 1.6倍時差は日本と-6Hr アンタナナリヴォの人口は約200万人で首都でも一栃木県の人口相当である。人口密 度は頗る低い。一人当たりの国民総所得は僅か250$で世界最貧国の一つに入っている。日本からは遥かに 遠い南半球の彼方である。だが苦労して行って見るだけの価値は充分にある。この広い世界には我々の全く 想像の出来ない、知らない世界が沢山あることに興味がますます湧いてくる・・感動の世界が待っている。 マダガスカルは南北に1400km弱、東西に500km弱の長細い島で平均海抜は800m〜1800m。5月−10月 の冬季は涼しくて雨が少なく、11月-4月の夏季は暑く雨が多い。また北東部は年間降水量が3000mmを超え る熱帯雨林性気候、南西部は300mm以下の乾燥砂漠地帯という地域による差が大きい特性がある。見所であ るバオバブの木のあるモロンダヴァは西部、ベレンティ保護区は南部、ペリネの森は東部にありそれぞれの 気候変化は大きい。観光時期をよく考えて行かないと見学どころか散々な目に遭うことになる。今回は10月 末〜11月初の観光であったが乾季の終盤初夏で、快晴に恵まれたが毎日40℃近い気温で湿度も高く辛かった が雨に降られるよりは益しであった。も少し早い方良いかなとも思うが、この時期は美しいジャカランタの 花が真っ盛りで、結論的にはこの時期がベストと言えよう・・ 東奔西走、マダガスカル国内の観光地移動は国内線飛行機を利用する。最終目的地には更に車での移動 となる。フォートドーファンからベレンティ保護区までは3-4Hr、モロンダヴァからバオバブ並木道までは2Hr、 アンタナナリヴォからペリネの森までは4Hr掛かる。これらの国道は砂利道であったり、舗装してあっても穴 だらけで凸凹・・。この道の悪さが国の財源がないことを思わせる。経済発展の大きな要素は鉄道・道路な どの物流網に依存しているので国力の有無が分かる。発展途上国ほど道路の整備が遅れている。移動距離は さほどなくても時間は2倍も3倍も掛かるので観光政策的には先ず道路整備からやるべきだろう!1次産業 しかないマダガスカルでは世界に類をみない優れた観光資源を強味に観光産業を興し外貨収益で学校の一つ でも建てば、現在の識字率46%を向上させ国力の再生が出来るのではないだろうか・・ 驚いた話を一つ!フォートドーファンからベレンティへ向かう途中、時速40-50K/Hで走っていた。突然 バスは急停車しカメレオンが木にとまっていた!という。エッ!とみんな半信半疑・・まさか!カメレオン を道端で見かけるなんて我々には想像も出来ない。日本ではカメレオンなんて普通に見かけることはない。 バスはバックしその木の前で止った。みんな下車したが木は見えてもカメレオンが何処にいるのか分からな い。何処に!何処に!目を皿にして探したが見つけられない。その筈カメレオンは保護色で周囲の木の色と 同色だ。指を指されてやっと見つけたのだ。ヒエー!と初めて見るカメレオンへの驚きとこんなに見えにく い小さなカメレオンが走行中にどうして見つけられたか・・まるで走りながら針の穴に糸を通すに等しい 技(?)に驚いた。信じられない動体視力!やらせではないかとも疑った・・。しかし以前ジンバブエでサファ リ中に2km先のライオンの様子を見抜いたガイドさんの信じられない視力を思い出した。この世にはこのよう なことも有りうるかも知れない・・またしても信じられない体験をした。 現存するキツネザルの中では一番大きいと言われているインドリ!体長55-70cmで黒と白の毛で覆わ れている。パンダの子供くらいに見える。ペリネの森で多く見られるという。インドリとは鳥かと思わせる 名前だ!このインドリの鳴き声が凄いの何の!美しい声だと解説したガイド本もあるが・・見解の相違!美 しいどころかケタタマシイサイレンのように聞こえる!甲高い鳴き声は天然モーニングコールだ!初めて聞 くこの鳴き声に驚いた!直ぐ近くに聞こえるが姿は見えない。離れた森の中で仲間同士の朝の挨拶だろう。 よく響く声だ!ペリネのバンガローでは部屋の遮音性がないだけに外部の音が通通・・。此処に来た人は 先ずこの鳴き声に驚き一日が始まるのだ・・ マダガスカルと言えばお猿さんの歌でお馴染みのアイアイを思い出す人がいる。数は少ないと思われる がアイアイがマダガスカルに生息していることを知っているだけでも凄い!アイアイの歌はリズミカルで可 愛いお猿さんを思い浮かべ、沢山の人から愛されている歌である。作詞された相田裕美さんはアイアイの言 葉のイメージから図鑑を見てお目目が丸くて尻尾がながく・・と書かれたが、実際に現地で見て作詞された ものではない。アイアイという言葉は現地語では驚いた時に発する言葉であって、アイアイのサルそのもの は現地では不吉な忌み嫌われているサルで、この歌から想像するものとはまるで違った風貌をしている。夜 行性で黒い毛で覆われ目は赤褐色で中指が非常に長く、樹の穴に差し込んで虫などを食べる・・変わったサ ルである。現在では数も減り自然の森の中で見かけることは少ない。チンバザサ動植物園の暗室で見ること ができる。実際にこのサルを見ていたらアイアイの歌は生まれなかったかも知れない・・ マダガスカルで見られるもう一つの不思議な木!「旅人の木」である。名前がユニークであるが旅人 にはまさしくオアシスの木である。乾燥地や砂漠を歩いてきて出会うオアシス!命の水であるが、この旅人 の木はその役目を果たしている貴重な木である。大きな葉に付いた雨や露を吸収し葉の根元に蓄えている。 旅人は大きな葉の根元にナイフを突き刺せば蓄えられた水が滴り落ちてくる。美味しい真水が飲めるのであ る。大きな葉っぱは扇のように一列に並んで生えており木の形も一目でそれと分かるユニークなもので、 マダガスカル航空のシンボルマークのデザインになっている。マダガスカルを代表する珍しいユニークな 木である・・ マダガスカルの生活状況について少し触れておこう・・世界で50ヶ国あると言われる最貧国の中の一 つ。画像の中の町中風景などからある程度の想像が出来よう・・生活レベルは非常に厳しい。だが国民は逞 しく陽気で生き生きとしており、子供たちの表情はとても人懐こく明るい!このような明るい子供たちの表 情は、本質的な姿であって、残念ながら現在の日本の子供たちからはとても見ることは出来ない貴重な姿で ある。何時の時代から日本は変わってきたのだろう・・さて、マダガスカルでの平均月収は¥8,000程度、 上級で¥15,000程度。教育制度は5,4,3年制でその上は大学、義務教育はない。従って識字率は46%と低い。 大学を出ても就職出来ない。殆どが恋愛結婚で出来ちゃった婚など早年結婚が多く離婚率も高い。一夫多妻 も認められている。米が主食で年間120kg消費、これは世界一の米消費国で日本人の約2倍も沢山の米を食べ ている。米を作っているが足らず輸入に頼る。都市部では日本の中古車が横行、因みにガソリンは2,100ARI /L(\110)で日本と変わらず収入からすれば相当高価である。 今回の旅もまた面白かった!いろいろ想像を越える環境の中での文化や大自然の雄大さに触れることが でき、考えさせられたり刺激を受けることができた。やはり世界を歩き新しい文化を見て体験して感じるこ とができる喜び・・・これが生きているという実感に繋がるのである。やはり旅は楽しい!