JTB旅物語 E968-80 (2002.1.25〜2.1) 「迷宮都市とカスバ街道・モロッコ物語8日間の旅」
10年前に断念したモロッコの旅をやっと実現した。 JTBの10周年記念企画で40名もの大参加ツアーであったが 参加した人は旅慣れた人達ばかりでとても和気藹々で楽しかった。 私は旅行中満65才の誕生日を迎え、参加の人達から祝福されて、 格別に想い出深い旅となった。サハラ砂漠の日の出をラクダに 乗って見に行き、月の砂漠・アラビアンナイトさながらの情景を味わった。 映画「カサブランカ」の舞台で過ごした夜、世界一の迷宮都市 フェズや彼方此方のカスバ見学など面白い旅だった・・ モロッコ
ハッサン2世大モスク
8年がかりで1993年に完成したモロッコ最大のモスク
全敷地には8万人、内部には2万人収容可能。
ミナレットの高さは200mで世界一の高さを誇る。
アリババと40人の盗賊
ラクダに乗りサハラ砂漠の日の出を見に出掛ける
月夜の砂漠を歩き、目の前に美しい太陽が顔を出す
感動の一瞬である。
モロッコの旅 総括: 10年振りに実現出来たモロッコの旅は面白い旅であった。映画のロケ地としてもよく使われ、 異国情緒の豊かなイメージがある。モロッコと聞いて何処にある国か即答できる人は少ない。 アフリカの北西部にあり、面積は日本の約2倍弱と比較的に大きな国である。総人口は3,000 万人くらいしかいないので人口密度は遥かに低い。 モロッコの風景は、北側(地中海側)と南側(サハラ砂漠側)では大きな差があり、北側では 緑の木々に囲まれた都市、方やアトラス山脈の裏側はサハラ砂漠の熱風を受けて、 緑の木は少なく、 赤茶けた景色である。そうした砂漠の中に所々オアシスと言われる水と木々の生えた場所があり、 そこに集落が出来ている。給水設備も充分でなく、ロバを使った水汲みや、川で洗濯している 風景などを見掛ける。聞く所によれば日本がODA援助の一環として、給水塔を建て5万人の人々を 救ったとして感謝されているそうだ。 郊外で見る庶民の住居は日干し煉瓦を積み上げた簡単なもので、また電灯もない状態や畑もない 中でどのように生活しているのだろうかと想像する。 モロッコ人の月収は1,000DH(\10,000)〜3,000DH(\30,000)程度で家族の中で2−3人 が出稼ぎをしてやっと生活が出来るレベルだ。因みに警察官で2,500DH,観光バスの運転手で3,000DH とか言っていた。物価はそんなに安い感じはなく(観光客価格?)ビール小瓶で25〜30DH(\250〜300) 観光スナップ写真が手札版一枚で\200程度、絵葉書一枚\50程度である。 驚いたのは何処の土産物店に行っても、アンモナイト、ムール貝、三葉虫などの3億万年前の 化石が売られている。直径が30−40cmくらいのアンモナイトが・・・。モロッコは世界的に 化石の多い国だそうだ。化石の大きな岩を掘り出し薄切りにして、それを磨いてテーブルなどに 加工して販売している。日本からも注文が来ていると言っていた。 モロッコの国教はイスラム教である。特に女性は人に肌を見せない。目だけを出して全身黒い 衣装を纏っているので、こっちに歩いているのか、あっちに行っているのか分かりつらい。 薄くらい時など人がいることさえ見落とされ交通事故にあったりするそうだ。衣装の色も地の人は 黒、他地域の人は白か黄色と決められているそうだ。 治安はそんなに悪いとは感じなかった。スペインでは白昼から公然とスリが横行して悩ませたが 物売りは来ても擦り寄る人はいなかった。旧市街地に行けば狭い路地に沢山の人が詰めかけ その危険性は高いが、モロッコの人はそんなに根から悪い人は少ないように感じた。 ツアーのバス運転手やアシストさん、ガイドさんなどみんな親切でよい人達であった。 食事は、朝はバイキングスタイルで、パン、ジュース、ハム、ソーセージ、果物など 充分なメニューで満足できた。昼食も違和感なく美味しく食べられた。代表的な料理のクスクスは 野菜と羊肉や鶏肉を煮込んだものにスープをかけて食べるのだが、スムールという祖粒状の小麦を 蒸したものは、ちょっと喉を通りにくかった。特筆すべきはパンがとても美味しかったこと。 フランスの統治下にあったせいかフランスパンに似てそれを少し柔らかくした円盤状のパンで とても美味しかった。また果物はオレンジや小さなみかんが美味しかった。この小さなみかんは 甘さがとても濃いかった。 観光場所に行くと必ず何処からともなく子供たちが集まって来て、キャンデーやボールペンなどを くれと言ってせがむのである。特に日本人観光客はサービスがよいのか・・・与えることが よいことなのかどうか考えさせられる。
旅程&印象に残った・・・見どころスナップ
第1 & 6日目:CASABLANCA(カサブランカ) ( 写真左 )
人口が257万人。ラバトが政治の中心なら、カサブランカはモロッコ最大の経済都市。14世紀にイスラム化が始まり、15−16世紀にはポルトガルに占領され、1907年のフランス占領後はヨーロッパの影響を受ける。ハッサン2世大モスクはモロッコ最大で壮観である。また映画「カサブランカ」でお馴染みのバーカサブランカがある。
第2日目:MARRAKECH(マラケッシュ) ( 写真右 )
マラケッシュはフェズに次ぐ2番目に古い町。11世紀後半にベルベル人によって最初のイスラム国家が建国され首都としても栄えた。モロッコのほぼ中央、標高450mに位置する。街の背後にはオートアトラス山脈があり、サハラ砂漠との隔壁になっている。ジャマーエル・フナ広場やサード朝の墳墓群、バヒーヤ宮殿など見る所も多い。
第3日目:OUARZAZATE(ワルザザード) ( 写真右 )
サハラ砂漠への入り口の街。アトラス山脈を越えると、そこは別世界。広大な乾燥大地に幾本かの川が流れ、その周りに豊かなオアシスを形ずくっている。1920年代フランス軍によってサハラ砂漠の最前線基地として建設された。ここから西へ”カスバ街道”が延びている。
第4日目:ERFOUD(エルフード) ( 写真左 )
エルフードは1917年にフランス軍の駐屯地として作られた町であり、サハラ砂漠への入り口。ティフラレットの中心的なオアシスでもある。このエルフードを基点に西の砂漠メルズーカの大砂丘に足を踏み入れる。ランドローバーの4駆で約1H走った後ラクダに乗り換えて日の出を見に行く・・
第5日目:FEZ(フェズ) ( 写真左 )
世界一複雑な迷路の町。道は狭く起伏に富み、上がったり下がったり、曲がったり戻ったり、それ故未だに輸送手段はロバである。そこを人々がやっとすれ違うのである。歩き回るうちに同じ場所をクルクル回っているような錯覚に陥り、一度入ったら二度と帰って来れないと言われている。イラン王朝の都としては、モロッコで最も古いまちである。
Topics・・ ( 写真左 )
旅行期間中、1月30日私は満65歳の誕生日を迎えた。昼食後JTBの特別の計らいで誕生セレモニーをやってくれた。バースデイケーキを買って来て、現地のガイドさんやアシストさんたちがお祝いの歌を歌ったりして祝福してくれた。こんな機会は初めてで感激した。お礼に感謝の挨拶をしたがこれがまた好評であった。想い出に残る旅になった。 MUSIC♪♪♪♪・・・
Yoshioka さんのスナップ へ!
バーカサブランカ ( 写真右 )
映画「カサブランカ」の中に出てくる「Rick's Cafe American]のバーに行けば様々な写真や映画の中で使われた衣装などが展示されている。 主役のハンフリーボガードやイングリッドバーグマンの写真も展示されていた。最後の晩このバーに行きカクテルを飲み、プロの写真家相川さんに記念の写真を撮ってもらった。
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砂漠の表情いろいろ スナップ へ! |
:旅程:
月日
曜
泊
観光ルート・内容
所感 / 雑感
1/24・25 0・1 木・金
機中 〜カサブランカ
09:05 広島発(JAL172)-
10:25 羽田着 12:10 羽田発(リムジン)-
13:20 成田着
15:00 前泊成田レストハウスチェックイン翌朝08:15 第1ターミナル団体集合 11:00 成田発(KL-862)- 14:20 アムステルダム着 20:15 アムステルダム発(KLM3003)〜 23:00 カサブランカ着 いよいよ出発の日。ヨーロッパは 出発が午前中なので前泊が必要だ。 当日早めに集合の要請あり。添乗員 の町田民子さんが待機。来た順に 手続き開始。 総勢40名のツアーには驚きだ。 男性/女性共一人参加は各5名。 夫婦は6組。4名のグルーープが1組いた。 アムステルダムまで約13時間。乗り換えて カサブランカまで3.5Hだ。結構長旅だ。 日本との時差は8時間だ。ホテルに 着いたのは23時過ぎ、 長い一日であった。 1/26 2土
マラケッシュ
08:30 ホテル発 カサブランカ市内観光 ムハマド5世広場 /ハッサン2世大モスク /国連広場 午後マラケッシュへ 着後市内観光ジャマエルフナ広場 /クトウビアモスク /サアディンの墓/メディナ /バービア宮殿見学 18:00 ホテル着 /夕食はファンタジアディナーショー 00:10 ホテル帰着 バスで市内観光。最初のハッサン2世 大モスクは素晴らしい。 10万人の信者がお参り出来る広さだ。 中には入れなかったが、相当豪華な つくりだ。市中央部にあるムハマド5世広場 には煌びやかな衣装を纏った水売りがいた。 鐘をチりんチりんと鳴らして・・ 途中トイレ休憩にHAYATT Hotelに寄ったが 一角に映画「カサブランカ」のモデルに なったバーカサブランカの「Rick's Cafe American」があった。街中のみやげ物屋に 大きなアンモナイトの化石を売っていたのには 驚いた。この地は化石の宝庫。 午後からマラケッシュへ移動! 着後市内観光。衣笠さんが案内して くれた。バーヒア宮殿は明日の予定で あったが繰り上げ。内部はなかなか美しい 部屋であった。メディナを抜けて エル・フナ広場に出る。市民の広場というか、 沢山の人で賑わっている。 夕食はショーを見にゆくので楽しみだ。 ベリーダンスに勇壮な騎馬ショーで楽しんだ。 ホテルに帰ったのは0時を回っていた。 寒くて眠い! 1/27 3日
ワルザザード
09:00 ホテル発 13:30 アイト・ベン・ハッドウ着 昼食後 15:00 発カスバ見学へ 17:20 ホテルチェックイン 今日はバスでアトラスの山越えだ。 山岳の屈曲路は別名ゲロゲロルートと いわれ、気分を悪くする人が出るそうだ。 途中アイトベンハッドウのカスバを見学。 世界遺産に登録されている要塞。勝手に 壊したりできないが日干し煉瓦で修復して いる。内部は迷路のようになっている。 最近の映画では「グラディエーター」が 此処で撮影されている。よく映画の シーンに出てくる。現在ベルベル人の 7家族が住んでいるそうだ。 1/28 4月
エルフード
06:30 モーニングコール 09:00 ホテル発 13:00 トドラ渓谷着 昼食は串焼き料理 14:00 トドラ渓谷発 18:00 ホテル着 今日はワルザザードからエルフード へ移動。郊外の砂漠の中の一本道。 所々にオアシスの町が見える。 昼食はトドラ渓谷でとる。両側に200m を越える岸壁がそびえる。ヨッロッパの ロッククライマーが練習のためにやって くるそうだ。 アメリカのZion国立公園の巨大な岩壁を 思い出す。岩陰は静寂で小川のせせらぎ しか聞こえない。 串焼きを食べるが、肉が少し硬かった。 エルフードのホテル近くの化石再生工房 を見学した。大きな岩石を薄く切って 時間をかけて磨いていくと、アンモナイト やムール貝の姿が浮き出てくる。 実に美しい。3億8千万年前の化石である。 日本では考えられない風景だ。 1/29 5火
機中
04:00 起床 04:30 モーニングコール 05:15 ホテル発 06:45 現地着 07:15 日の出のメルズーカ大砂漠見物 08:30 ホテル帰着朝食 10:00 ホテル発 13:20 ニベルト着 昼食 14:40 ニベルト発 18:10 ホテル着 今日はいよいよサハラ砂漠へ 日の出を見にゆく。朝4時に起きて、寒さ 予防にホットカイロを背中と腹に貼る。 真暗い中5時にホテルを出発。4駆の ランドローバーに6人づつ乗り、砂漠を 約1時間走る。着いたところにラクダが 待っている。乗り換えて30分ばかり 砂丘の頂上を目指して進む。中には歩く人 もいるが、ベルベル人が助っ人に付いて 手を引っ張ってくれる。砂の中は歩き難い。 頂上で日の出を待つ。周囲が少しずつ明るく 色が変化して美しい。砂丘の凹凸に反射して その陰影がまた美しい。見にくる価値は充分 にある。帰って朝食を取り出発だ。 今日はFEZへ向けて長いバスの旅になる。 途中ニベルトで昼食。物売りの執拗な男が いるので要注意! 井元さんが朝食堂の中 にカメラを忘れて来た添乗員に連絡。 1/30 6水
成田
05:00 起床 06:30 モーニングコール 08:00 ホテル発 / フェズ旧市内観光 /ブジュールド門/カラウインモスク /アタリンスーク/アタリン神学校 /なめし皮染め所 12:30 昼食 13:30 誕生セレモニー 14:00 出発 16:30 ラバト着市内観光 /ムハマンド5世廟/ミナレット/ウダイヤのカスバ 19:45 カサブランカホテル着 20:15 ホテル発夕食へ 21:30 Barカサブランカへ 22:10 ホテル帰着 気持ちよいホテルだった。 午前中はフェズの市内観光。世界一の 迷路メディナを歩く。狭いくねくねと した路。一人ではとても歩けない。方向が 分からなくなる。 昼食時に私の満65歳の誕生記念セレモニー を開いてもらう。感激だ! 途中首都のラバトに寄ってムハンマド5世廟 を見学。ここから大西洋が見られる。 10時過ぎカサブランカのホテルに入る 夕食はオプションで中華。その後Bar CASABLANCAに行きカクテルを飲んで帰る。 今日でモロッコの旅は終わりだ。 1/31 7木
機中
03:00 起床 03:30 モーニングコール 04:30 ホテル発 05:00 カサブランカ空港着 06:45 カサブランカ発(KLM3002) 11:10 アムステルダム着 14:10 アムステルダム発(KLM871) 今日はいよいよ日本へ帰国の日。 朝が早い!3時起床だ。 ホテルを4:30出発。空港で暫く待つ。 予定通りアムステルダムに飛ぶ。 アムステルダムで乗り換えて日本へ。 2/1 8金
成田
09:20 成田空港着 通関後解散 09:45 成田発 11:00 羽田着 13:35 羽田発(JAL173) 14:50 広島着 16:40 無事帰宅 成田は予定通りに到着。 入国審査もスムーズに行く。荷物も何とか 出て来て一安心。やっと帰って来た感じ になる。帰りの宅配を頼む。 次の羽田行きリムジンに乗り70分で到着。 羽田で時間があるので食事をする。 日本そばと生ビールの美味しいこと。日本 に帰って来たと感じる。 後は予定通り広島へ。家に着いたのは 16時・・・ 長い一日であった。
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